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初収入 [オークション]

翌日の日曜日、俺は11時頃目が覚めると、早速、自宅のコンピュータでオークションサイトに接続し、昨日出品したOfficeの入札状況を確認した。
入札総数 35件
現在の金額 15000円
ウォッチリストに登録した人数 53人
まあまあか、俺はそう思うと徐にメールチェックに入った。
オークションサイトより
「違反者の申告がありました。」
のメールが5件届いていた。
全く、自分の身分も知らせずに、勝手に他人のオークションの干渉するなんて、全く呆れてしまう。
どうせ、ばったもんとかを売っている業者の嫌がらせだろう。そう思いながら、部屋を出て、御勝手場に下りて行った。
コーヒーを飲もうとお湯を沸かしていると、
「最近、帰りが遅いけど仕事忙しいの?」
俺のお袋である。
「別に。遊んでるだけだよ。」
俺は、さっさとコーヒーを注ぎ、お袋の話を切った。ここから、始まるお話はいつも一緒なので聞きたくはなかった。

午後8時、俺は、おっさんと一緒におっさの元会社のおっさんの部屋にいた。
おっさんおコンピュータでオークションサイトに接続し、入札状況を確認した。
おっさんは少し興奮気味で、食い入るようにその画面を見つめていた。
「二万二千円かぁ。あんまり、高く売れんもんじゃのぉ。」
おっさんは、画面の入札金額をみて少しがっかりしていた。
「これからだよ。」
俺は、余裕をかましながら、5個分の商品の袋詰めをしていた。
今回の落札分の商品の梱包が終わり、おっさんと俺はこれと言って会話もないまま、午後九時を迎えようとしていた。
「そろそろ、はじまるよ。」
俺は、画面を指差しおっさんに言った。
「なにがじゃ?」
おっさんは、不思議そうに聞いてきた。
「値上がりだよ。」
俺は、おっさんに、様子を見ている落札者が、オークション終了時間近くから、入札をしてくるため、落札金額が上がっていく事を説明した。
「そうなのかぁ?」
おっさんは、不思議そうに俺に聞いてきた。
「こうやって、入札しだいで金額の決まるオークションは、早く値を釣り上げると終了金額がとんでもなくなるじゃん。だから、本当に欲しい奴は、終了時間の10分前後に入札してくるんだよ。」
俺は、買い手の心理をおっさんに説明し、終了時刻の10分以内に入札があると、終了時刻がそこから10分のbることも説明した。
オークションの終了時刻の7分前になった、俺は、インターネットエクスプローラのリロードボタンを押した。
価格は二万八千五百円、終了まで後10分と画面が変わった。
「おおっ!?」
おっさんの興奮が高まった。
「まだまだ、行くよ。」
俺は、ニヤ付きながらおっさんの顔を見た。
結局、この日オークションが終了したのは、終了時刻を大幅に超え、午後10前後になった。
最終的には、三万一千五百円で落札された。
「これくらいで良い?」
俺は、おっさんに向かって聞いた。
「おお!!」
おっさんは、いつ間に勝ってきたのかホットの缶コーヒーを俺に差しだいながら、興奮で赤い顔をしていた。
俺とおっさんは、コーヒーで乾杯すると、ハイタッチをした。
「金どうする?」
俺は、落札金額のことをおっさんに訪ねてみた。
「一か月まとめて出よいよ。」
おっさんは、俺を信用してるのか?俺は、不思議に思ったが毎回だと面倒なため了解した。
俺が逃げたらどうするんだろう?ちょっと、不思議だった。
俺が、今回の商品5個分を持って去ろうとすると、
「エンジェルキッス君。これ。」
おっさんは、俺に鍵を差し出した。俺が不思議そうな顔をすると、
「このビルのこのフロワーの鍵じゃよ。商品とオークションとかで使いたいときはすきに使ってくれ!」
この人、とんでもない善人なのか?俺は、神経を疑ったが、取りあえず預かることにした。


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