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波乱 [オークション]

それから2週間、オークションの落札は順調に進んだ。
ジャンクの方も以外に好評で、2万円前後で取引が進んでいた。
ただ、相変わらず、違反者の申告メールは毎日何通も届いていた。
それと、こちらのメールにおかしなメールが届くようになった。

こういう商品は、オークションサイトからすぐに削除されます。
私に、5000円で譲りなさい。

おっさんは、このメールを見て激怒していたが、俺は、おっさんに取り合わないよう諭した。
同様の商品を出品している出品者の評価のページを見せ、この手の荒しがこの出品者につけた評価を見せた。
評価の欄は、出品者では消すことができないので、この出品者は銀行の口座番号と本名をそこに記されていた。
おっさんは、しぶしぶ納得していた。
3回目の出品で初めて、返金を要求された。
この落札者は、取引連絡の際からしつこくこちらの連絡先を聞いてきていた。

ハンドルネームaho●XX▲の村中治夫である。
確かに、入金は早く俺も入金の翌日には、商品を発送していた。
火曜日の午前11時頃、会社で仕事をしていると、俺の携帯が鳴った。
着信はおっさんからである。平日めったに電話してこないので俺も不審に思い、自分の席を立ち、オフィースを出て灰皿の前でたばこに火をつけるとおっさの電話に出た。
「エンジェルキッス君、大変じゃ。荒らしが出たぞ!!」
俺は、たばこを落としそうになりながら、
「荒らしっすか?」
「長野の田舎もんじゃあ!上田の田舎もんがぁ。」
おっさんは、興奮と怒りでてんぱっていた。
「評価っすか?」
「連絡掲示板も評価もじゃ!」
「わかりました。確認すっから、落ち着いてください。」
俺は、おっさんを諭すと電話を切り、自分の席に戻り、オークションページにログインした。
連絡掲示板には、朝から10件、「金返せ!!」連絡。さらに、評価のページには、「不正キーでインストールできませんでしたので返金願います。」とのコメントが載っていた。
俺は、冷静に連絡ページに
「オークションのページに不審だと思われた方は、メールをくださいと注意書きをしておいたと思います。
また、商品の性格上ノークレームノーリターンでとお願いしてあるはずですが。」
と返答し、評価コメントの返信には、
「今、連絡掲示板でご返答しました。」
とコメントを残した。
この村中治夫は、10時からほぼ10分おきにクレームを投げていたようだ。相当ひまな奴だなあ。俺は、うんざりしながらしばらくオークションページを見ていた。5分もしないうちに
「こちらは、正規品として購入したのにMicrosoftにて正規品と判断できないものを販売するのは違法だ。返金してください。」
と返答が返ってきた。俺は、この手の奴の相手をするのがうっとうしかったので、
「わかりました、返金しますので、振込口座を教えてください。」
と返した。また、2分もしないうちに、
「いつ返金してくれるのですか?」
との催促と、口座番号が返ってきた。
「本日、返金しますので、明日の朝一でご確認できます。」
と返すと、
「今から返金していただければ、本日中に確認できるでしょ!」
との返答。こいつこそ、平日に仕事もしねえで暇な奴だ。俺は、呆れたのでこれ以上の相手はやめた。
もう一度、灰皿の前に行き、たばこに火をつけるとおっさんに電話をし、顛末を報告した。

席に戻り、ひと段落していると、俺の右半身が熱くなり、なんか臭い。ふと、目をやるとブースカがせんべいを咥えて立っていた。
「榊原くぅん。お盛んだねえ。」
ブースカは、したり顔でニヤ付きながら声をかけてきた。気持ちわりーので無視していると、
「この間、キャバクラに行ったでしょぉ?」
ブースカは、知っているんだぞ顔になり聞いてきた。
「今度は、何処の店の娘?それとも、風俗の女?」
ブースカは勝ち誇ったように続けてくる。
「榊原君って、素行悪いよねぇ。」
いつまで、しゃべってるつもりだ!!俺はだんだんイライラしてきたので、ブースカをにらみつけると
「それが?どうかしたん?」
大きな声で聞いてやった。
「それがって・・・」
ブースカは口ごもった。
「俺さぁ、お前らみたいなのと飲むのが嫌だからキャバクラ行くし、30超えてて素行がわりーもねえだろ。」
俺は、まくし立てた。
「そんなに、うらやましきゃ自分もいきゃーいいじゃん!!そういうの、デブの・・いや、下種の勘繰りっていうんだよ。」
ブースカの顔が真っ赤になり、黙ってしまった。すると、向こうからガイコツがやってきた。
「君は知らないかも知れないが、そういう君たちの会社での素行を調査するため、あそこに監視カメラをつけたんだよ。」
ガイコツはにやにやしている。陰険な金縁眼鏡の縁が光った。
「僕たち管理職は、君たちの仕事を監視しているからねぇ。」
俺は、呆れて相手をするのが嫌になったので、
「監視したきゃ、勝手にすれば、俺はやましいことはないっすからねぇ。あっ、飯だ!!」
ガイコツは、監視カメラで俺をビビらせようとしたらしく、俺の反応が予想に反していたため、口を開けたまま次の反応ができないでいた。
俺は、固まった二人の脇を抜け食事に行こうと席を立った。
「君が会社で見ているインターネットも監視しているから・・・」
ガイコツが負け惜しみを叫んでいた。
「ご勝手に!!」
俺は、オフィースのドアを開けた。

全く、今日は1日何なのだろう。妙な疲れを感じながら定時に会社を退社し帰宅した。





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コメント 8

ererrrrrrrrrrrfddwdddddkkf

ボケ  早く死にされ!!
by ererrrrrrrrrrrfddwdddddkkf (2009-04-29 11:34) 

oioi

早く遊びに来てや!!
by oioi (2009-04-29 11:36) 

さん

なんだ馬鹿

泥棒やるが
by さん (2009-04-29 11:38) 

loiyaru

早く閉鎖しろ ぼけ!

これでも見てろよ  

by loiyaru (2009-05-06 19:58) 

bfghrgbghuyuiyuh

hdfbdhdjryimk5n 5i7ei9m5mi5en

yhjdrm8e5m95e9592656745676jtyetn7anu7


早くくたばれ ぼけ
by bfghrgbghuyuiyuh (2009-05-06 20:01) 

asaswesd

まだいたのかボケ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
by asaswesd (2009-05-08 20:55) 

grfgbrg

早く死ね!!!!!!!!!!!!!!
by grfgbrg (2009-05-23 04:15) 

あほ

早く 死ね  ぼけなす
by あほ (2011-05-22 21:06) 

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